6. 言葉とは何か?




 最初に、お互いが確認しておきたいこと

 すべての始めに大切なこと





  言葉は、物事を 『 表す 』 為の道具

  そして、言葉は、物事を 『 現す 』 為の道具

  物事を指し示すもの

  物事を 『 表現する 』 為の 『 仮のもの 』





 あたりまえのことですが、我々は言葉とイメージを使って考えています。言葉を使わずに考えることはできません。言葉を使って考えを深めたり、意思疎通を図るということをしています。

 そのため、すべての始めに、まず、言葉は物事を表現する為の道具であり、物事そのものではなく仮のものだということを、、言葉で表現しきれている物事は何もないということを、、この何となく知っていることを、しっかりと再確認することが大切ではないでしょうか。
 お互いの表現したい物事が同じなのに、使う言葉が違うというだけで言い争いをしてしまっているということはないでしょうか。


 我々の体にとって大切なもののひとつに塩がありますが、塩とは何か。
 『 塩 』 を表すのに、 「 しょっぱいもの 」 、 「 NaCl 」 、 「 白いもの 」 、 「 海水にたくさん含まれるもの 」 、 「 体にとって大切だが、摂りすぎはよくないもの 」 、 等々があります。
 そして、よく、塩を知りたいなら舐めてみれば解るとも言います。確かに、実際に口にすれば塩の味を自分の感覚で実感することができます。しかし、塩を表しきることはできません。
 あたりまえのことですが、どんな言葉を使っても、言葉は、『 塩 』 を指し示す道具であり 『 塩 』 そのものではありません。
 言葉を 『 物事 』 そのもののように思いこんで、言葉の表現の違いだけで言い争う、、こんなことをしてはいないでしょうか。

 平和、主義、思想、宗教、文化、政治、経済、教育、科学、環境、などなどについて語るときも、いろいろな言葉による表現の仕方があります。お互いが、言葉の指し示す 『 物事 』 、、言葉の奥に在る表現しようとしている 『 物事 』 、、 『 是 』 を推し量る、、この気持ちを持つことが大切ではないでしょうか。
 言葉の意味を、より深めていくために、同じ言葉を何度も繰り返すこと、何度も噛みしめること、このことが大切ではないでしょうか。





  言葉は、物事を 『 表す 』 為の道具

  そして、言葉は、物事を 『 現す 』 為の道具

  物事を指し示すもの

  物事を 『 表現する 』 為の 『 仮のもの 』





 そして、もうひとつ、言葉に関して大切なことがあります。我々は、『 物事 』 を表現するのに、多くの場合、論理的でなければならないと思っています。しかし、論理的であるとは、自分の知識、言葉が、自分の都合の良いように繋がっているだけなのかもしれないと、注意しておくことも大切ではないでしょうか。論理的であっても、合理的ではない場合があるかもしれません。もちろん、この場合の合理的でないとは、真実の理に適っていないかもしれないということです。
 真実は、時に、多くの言葉で説明する必要がなく、直感的に捉えることのできるもの、ではないでしょうかか。


 お互いで言葉を磨いていく、お互いで我々の 『 基 』 になっている 『 物事 』 を磨き出していこうではありませんか。












Posted by 是澤 静桜 at 15:19